ミスティック・リバー
http://www.warnerbros.jp/mysticriver/
<少年時代、遊び仲間だったジミー、ショーン、デイヴ。あるときデイヴが車で連れ去られ、性的虐待を受けて帰って来る。それから25年後、ジミーの娘が何者かに殺され、同じ夜、血まみれで帰宅するデイヴ。刑事になっていたショーンが事件を担当することになり、3人の運命が改めて交錯する。>Amazon.co.jpより。
クリント・イーストウッド監督作品。物語の筋は、ジミーの娘の犯人探しであるが、根底を貫いているのは、25年前のデイヴの事件である。仲良しだった3人は、25年前の事件によって別々の道を歩くことになり、また、そのときの傷をそれぞれに負いながら25年後に再会し、再び傷を掘りおこしてゆくのだった。ジミーの娘の殺害事件をきっかけに、3人はそこでおそらく見ないふりをしてきた自分の傷と初めて対峙することになったのだと思う。なぜ彼だけが連れて行かれたのか?、なぜ自分ではなかったのか?というデイヴ以外の2人の想いも痛々しいものがある。
最後まで張りつめた空気で物語は進んでいき、演出が素晴らしく見ごたえのある作品だ。ただジミーの娘の事件の顛末は、この作品の当初の問いから(サスペンス、つまりエンタテイメント的な結末へと)うまくすりかえられてしまったような気もする。この作品、終わってみればアメリカ的、イーストウッド的な作品だった。
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