カポーティ

http://www.sonypictures.jp/movies/capote/index.html
フィリップ・シーモア・ホフマン主演。
ホフマンが大好きで、初主演映画(祝!)ということで楽しみにしていました。彼の演技はほんとうにすばらしく、釘づけに。CMでも使われているけれど、ホテルのロビーに下りてきて、くるっとまわってみせる(見せられた方がうんざりした表情を浮かべるのも含めて)シーンが大好きだ。あと「I'm Truman Capote.」この台詞が最高だった。家に帰って鼻歌みたいになぞっていました。

未読のため、カポーティ自身に思い入れがないのが残念だったな。彼のナイーブさと、小説に対する情熱と、それからたぶんよい人だったこと、おぼろげに浮かびあがってくるカポーティという人間にとにかく魅入ってしまいました。彼が最高傑作を書き、そして筆を折ることになった事件そのものについては、想像の範囲を超えるものではなくて、戸惑いました。何が彼を惹きつけたのか? 終点についてはよくわかったので、始点についてだけ、もうちょっと描きこんで欲しかったな。でも、こういうトラウマがあって、こういう大人になってみたいな書き込みはすっきりはするけど、やっぱり野暮かもしれない。(まずは本を読んだ方が…)

関連書籍:冷血 (新潮文庫)