ハウルの動く城

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本人も語っているように、まず動く城の情景があって、そこに物語やテーマを乗せていったのだろう。そして、今、愛と戦争というテーマではこういう物語にならざるを得ないのもなんとなくわからないではない。戦争の構図を、悪と善との対立にしてしまえば物語はすっきりするのだが、宮崎氏は当然嫌がるだろうなと思う。ただ、誰しも戦わなくてはならないものがあるわけで、ハウルも身をすり減らして一生懸命戦っているのだが、いったい何と戦っているのかはっきりしない。戦争、ということになるのだが、その戦争を仕切っているサリマンというキャラクタがいったい何をしたいのかかがよくわからないのだった。

ハウルとソフィーの出会いから、ソフィーが城に乗り込んでせっせと働いているところまでが素晴らしい。旦那(ハウル)の居ぬ間に(笑)ソフィーとマルクルたちが洗濯をしてお茶をしているシーンがのどかでいい。守る価値のある時間だ。

ハウルの動く城 特別収録版 [DVD]

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