マッハ!!!!!!!!

http://www.mach-movie.jp/

CGなし、ワイヤーなし、スタントなし、早回しなしを高らかに宣言するムエタイ映画だ。主役ティン君の身体能力にはただただ圧倒。美しい。そしてとにかく痛そう…。

CMを見ているとギャグ映画なのかと思ってしまうが、真面目な格闘映画としても優秀で、純粋にアクションが素晴らしい。映像も綺麗。ストーリーもなかなか面白い。冒頭で師匠にムエタイは殺人の技であるからと使用を厳しく禁じられているのだが、「あっ」というまに禁を破ってしまう悩みの少なそうなティン君がとても愛らしいキャラだ。その彼をサポートする幼なじみのジョージはティンのムエタイで稼ごうとするのだが、ティン君の情熱に負けて、村から盗まれた仏頭を取り戻す手伝いをすることになる。ジョージとティン君のバランスがみごとで、ジョージのボテボテのアクションも見所のひとつになっている。また、香港のカンフー映画のように、身近にある小道具を利用してのアクションがあったり、カー(トゥクトゥクチェイスや、徐々に強い敵が出てくるストリートファイターのようなノリのミニファイトもありと、サービス精神も満載である。このサービス精神が災いしたのがスローモーションで、キマッたカットを何度も見せてくれるのだが、これがなかったら最高に贅沢な作品になっていたと思う。

格闘技にそれほど興味があるわけではないせいか、気に入ったシーンは路地での追いかけっこで、なんどもリプレイ。それからジョージの活躍するトゥクトゥクチェイスが最高。ちなみにびっくりマークは8つだ。