ラスト、コーション 色|戒
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日本占領下の上海を舞台に、命を狙う者と狙われる者の禁断の愛を描いた物語。物語は非常にシンプルで、監督アン・リーの作品らしく大味で大胆、役者の存在感を生々しく引き出していていた。主演のタン・ウェイは垢抜けない雰囲気を残した美女で、無垢な頃とスパイになってギラギラしている時のギャップが素晴らしかった。彼女の演技がなければ成り立たない作品で、見事だった。
- 作者: アイリーン・チャン,南雲智
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2007/12/14
- メディア: 文庫
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女優に憧れていた少女が、最初にイーを陥落させたとき、「勝った」という表情で一瞬笑ったのがすごかった。ところで、この作品の柱、”色”の部分。お笑い番組で使われるようなボカシがポンポン出て、思わず笑ってしまった。もっと上手くできないものだろうか。。それで、アクロバットで手足がどうなっているのかもはやわからなかったのはすごかった。暗く先が見えないなかで、ふたりとももう生きるか死ぬかのところまで来ていて(日本寄りの機関にいるイーもそろそろ終わりを感じていたのではないかと思われます)、ふたりの焦りと飢えが生々しく表現されていて切なかった。でも一番切ないのは、やっぱり皆が自分が何をしているのか、どこへ向かっているのか、自分は何者なのか、よくわからいまま、突き動かされているのが辛かった。