非現実の王国で〜ヘンリー・ダーガーの謎

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ヘンリー・ダーガーの絵を画集で初めてみたとき、原美術館での原画をみたとき非常にうたれましたが、それが動き出すとあっては、わくわくしないわけがなく。彼の独特の世界観はさることながら、個性ある色彩バランスにいつもはっとします。物語は愛らしさと残酷さが共存していて、それはまさに子どもの王国。大人も子どもも決して描けまい。ヘンリー・ダーガーだけに許された天からの贈り物だ。

ダーガーは障害はあったようだが、仕事があり常人と同じように社会生活を送っており、熱心なクリスチャンだった。その秘められた(そして思いつめた)創作活動はゴーゴリの「外套」を思わせた。彼のことを語る隣人たちが、大きな子どもであるようかの話しぶり。可愛らしいひとであったのかと想像する。

最後に、ダゴタ・ファニングのナレーションが素晴らしかった。

↓画集↓
ヘンリー・ダーガー 非現実の王国で

ヘンリー・ダーガー 非現実の王国で