レッドクリフ

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日本の資本がかなり入っているらしく、(めざましテレビによると)エイベックスがかなり口を出したもよう。日本人好みのつくりになっていて、ヒットしたのも頷ける。作品の出来とは別に、三国志の映像化、ジョン・ウー監督作品、または中国映画としてみると、いずれも物足りないが、老若男女問わず三国志をみんなで観にいく、というのはいいものだ。

わたしは吉川英治版で親しんだクチだけど、映画になるとまたキャラクタの印象も違ってきて、別の人の作品で読んでみるのも面白そう。それにしても曹操はちょっとがっかり。善人悪人をはっきり区別しないと物語は複雑になるし、感情移入も難しくなる。なんとなく、資本の匂いのする作品ではある。

途中ずっと名前が親切に表示される。連続ドラマみたいで笑ってしまったが、あれはいいと思う。各人のキメポーズなども三国志らしくてよい。金城武孔明は似合わないが、彼独特のキラキラした空気が画面に華を添えていてよかった。これもありかな、と思う。わたしは中国語を話している金城武に弱い(笑。役者としては、孫権を演じている張震チャン・チェン)がよかった。別に好きじゃないのだけど、彼の映画も最近よく観ていたから、なんとなく感慨深かかった。今までで一番素敵に見えた。

かなりオーソドックスに、つまりなるべく多くの人が楽しめるように作られていて、わたしの頭はうまく切り替わらずに最後まで行ってしまった。面白かったし、もちろん次も観るのだけど、腐女子的表現をするならば、中国映画としての萌え度は控えめでした。

今読むなら北方謙三版かな。父親買って来ないかな〜。

三国志 (1の巻) (ハルキ文庫―時代小説文庫)

三国志 (1の巻) (ハルキ文庫―時代小説文庫)