コクリコ坂から

宮崎吾朗監督、脚本は宮崎駿アリエッティの脚本も宮崎駿で、個人的には、自分が監督しない作品からは宮崎駿は脚本から降りて欲しいと思う。監督の個性が見えてこないから。

この作品は学生運動の頃の横浜を舞台にしていて、その時代のことはよくわからないけれど、なんとなく懐かしい香りはわたしにも感じられた。中心となる学生会館のカルチェラタンの雰囲気は、今となっては憧れさえ憶えるかも。駿氏のなかでは『耳をすませば』と同じ系統の作品なんだそうだけど、中学生から高校生になったせいか、いや、吾朗監督になったせいかも、若い人たちの恋愛はすこし落ち着いて観られた。耳をすませばは気恥ずかしすぎ。ただ、中学の頃の恥ずかしいもろもろをきちんと描いてしまう駿氏はやはりさすがなんだと思う。耳をすませば…あんまり好きじゃないんですけど。。

そんなわけで、コクリコ坂は少し対象年齢高め。落ち着いて観られる小品だと思う。なんとなく皆が失いかけた純粋さがあって、わたしは結構好き。とはいえ、わたしが観たいジブリ作品ではないんだよな、、と思うと別のさみしさがありました。

少し話はそれるけど、東京駅地下のジブリのお店に行くと、アリエッティ、コクリコのグッズはやっぱりいらないよなあ…っておもう。コクリコはともかく、やっぱりアリエッティは残念だったなあと改めておもいました。監督に遊び心というか、子ども心があんまりないんじゃないかなあ。。